409号(3月号)Consumer's Eyeより

Consumer's Eye 2009.12.1〜2010.1.31


◎改正特定商取引法改正割賦販売法施行

一度断った訪問販売業者の再勧誘を禁止する。一定量を超えた商品を購入させられた場合、1年以内の解約が可能に。訪問販売でのクーリング・オフは原則すべての商品・サービスが対象になるなど。クレジット会社にすでに支払った、代金の返還請求も可能になった。


◎「子どもを持つ必要がない」4割

内閣府の「男女共同参画社会に関する世論調査」によると、「結婚しても必ずしも子どもを持つ必要はない」との考えに賛成の人は42.8%と07年の前回調査より6.0ポイント増。男性が38.7%、女性が46.4%で若い世代ほど子どもを持つことにこだわらない傾向。「結婚は個人の自由だから、してもしなくてもどちらでもよい」と答えた人の割合は70%と前回調査より4.9ポイント増だった。


◎訪問販売「お断りシール」の有効性について公表

改正特定商取引法の運用指針で、玄関先に張られた「訪問販売お断り」シールについて、文言は誰に何を言っているのかがあいまいであり、シールを張っている家に訪問を続けても同法の再勧誘禁止規定には反しないと明記されていることに対し、消費者保護条例でシールを配布している大阪府、滋賀県、奈良県生駒市などの自治体が反発。12月11日、消費者庁は「シールを無視して消費者に勧誘を続ける行為を不当な取引として条例で指導・勧告している自治体の取り組みは、トラブルを防ぐために有効な手段である。事業者は商道徳として消費者の意思を尊重すべき」とする見解を公表し、都道府県に通知した。


◎オンラインゲームに関する相談が増加

全国の消費生活センターに寄せられた携帯電話やパソコンなどのオンラインゲームに関する相談が09年度は654件にのぼり、このうち273件が無料をうたったオンラインゲームの相談であったことを国民生活センターが12月16日に公表した。無料に関する相談の110件は契約者が20歳未満、51件が小学生。ゲームで使用するアイテムが有料であることが多く、さらに通信費がかかり、2カ月で9万円の高額な請求をされたケースもあったという。同センターは業界団体に利用料、通信料が認識できる表示・広告等を行うよう要望し、消費者には不用意に個人情報などを知らせないなど、注意を喚起した。


◎ソフトコンタクトレンズの消毒液、効果が不十分

国民生活センターは12月16日、ソフトコンタクトレンズの洗浄から保存までを1つでできる「MPS」(マルチパーパスソリューション)タイプ8商品のうち6商品について、病原体であるアカントアメーバの消毒効果が小さくアカントアメーバ角膜感染症が増加しているとする調査結果を公表した。アカントアメーバは角膜の傷などから進入、増殖し、失明などの重い角膜感染症を引き起こす恐れがある。同センターは消費者に対し、レンズの「こすり洗い」の徹底を呼びかけ、消費者庁に対し業界への指導の徹底を要望した。同庁は厚生労働省に対し、消毒液の取り扱い方法等に関する対応を要請した。


◎「追い出し屋」被害で家主に賠償命令

家賃滞納を理由に賃貸マンションの借り主が「追い出し屋」の被害を受けたとして、不動産管理会社と家主に対して140万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が12月22日、姫路簡裁であった。管理会社がマンションの鍵にカバーをつけ23日間、室内に入れないようにした追い出し行為などについて不法行為を認定、家主側にも管理会社に対する使用者責任を認定し、両者に計40万5000円の支払いを命じた。一方借り主の男性にも未払い分約36万円の支払いを求めた。追い出し屋被害で家主の責任を認めた初の判決。


◎住宅ローンの延滞急増

近畿財務局は12月25日、近畿2府4県に本店を置く地方銀行12行の住宅ローンの取り扱い状況を公表した。3カ月以上延滞があった住宅ローンの残高は09年9月末時点で324億円。07年3月末の211億円から徐々に増加している。景気悪化による失業者の増大、ボーナスの削減などが大きな原因。銀行が返済条件変更に応じた件数は1354件と前年同期に比べ825件増。12月4日施行された中小企業等金融円滑化臨時措置法の影響もあるという。同法は中小企業や住宅ローンの借り手から申し入れがあれば、金融機関ができる限り貸し付け条件の変更に応じるよう定めている。


◎消費者支援機構関西が提訴へ

適格消費者団体「消費者支援機構関西」(大阪市)は12月25日、消費者団体訴訟で和解した後も不当勧誘を続けているとして、英会話学校を経営する「フォートレスジャパン」(東京都)に対し、和解条項に基づく違約金150万円の強制執行を求める訴訟を大阪地裁に起こした。


◎「日本年金機構」発足

社会保険庁に代わって業務を引き継ぎ、公的年金の給付、保険料の徴収などを行う特殊法人。2010年1月1日発足。


◎がんに効くと無許可販売

兵庫県生活経済課などは1月6日、「がんに効く」とうたい温熱治療機器を無許可で販売した医療機器販売会社「ルルドゲルマニウム」(尼崎市)の元社長を薬事法違反(無許可製造・販売)容疑で逮捕、機器を製造した「プロテックフジ」の社長を同法違反幇助容疑で逮捕した。ゲルマニウムを患部に当てがん細胞を死滅させ、細胞を正常にするとうたっていた。約2年間で40台5000万円を売り上げていたという。


◎中国製玩具にカドミウム検出

米消費者製品安全委員会(CPSC)は1月11日、米国で販売された中国製の子供用アクセサリーに有害な重金属のカドミウムが含まれていたとして調査を開始した。子どもが口に入れると体内にカドミウムが入る可能性がある。米小売大手のウォルマート・ストアーズは問題の製品を撤去することを発表した。消費者庁は14日、国内で販売されている同種のアクセサリー、おもちゃなど約200品目の輸入玩具について、検査を実施することを明らかにした。


◎消費者ホットライン全国運用開始

09年9月に発足し5県で試験運用していたが、1月12日から全国稼動となった。ホットラインの電話番号は「0570・064・370」(守ろうよ、みんなを)。最寄りの自治体の消費生活相談窓口につながる仕組みだが、相談窓口につながらない市町村が約80ある。その場合ガイダンスで流れた電話番号にかけなおすことが必要。一部のIP電話やPHS、プリペイド式携帯電話からはつながらない。


◎こんにゃくゼリーの窒息リスク

食品安全委員会の作業班は1月13日、95年以降22件の窒息死亡事故が起きているこんにゃくゼリーについて「一口あたりの窒息事故頻度は、あめと同程度、餅についで2番目にリスクが高い食品群と推測する」という推計結果を公表した。食品安全委員会は「食品SOS対応プロジェクト」で同製品の大きさや形状の規制を視野に入れた安全対策を検討する。


◎信用情報に過払い請求履歴は反映させない方針

金融庁は貸金業者に「過払い利息」の返還を求めた顧客信用情報に、過払金返還請求の履歴を反映させない方針を決めた。改正貸金業法の完全施行に向けて、過払い請求を理由に新規融資を受けられなくなることで利用者が不利益を被らないようにという同庁の判断。信用情報とは、消費者金融会社などが利用者の借入残高や返済状況などを信用情報機関に登録し、顧客が融資を求める際に他社からの借り入れや返済状況を確認するために利用されている。


◎インターネット端末機販売でネズミ講

京都府警は1月14日、実体のないインターネット関連事業への出資を募った大阪市のインターネット関連会社「Lively」(解散)の元会長ら4人を無限連鎖講防止法違反容疑で逮捕した。登録料や情報端末機代など約30〜40万円で購入させ、サイトの代理店に登録すれば広告収入で確実にもうかるなどと勧誘、さらに新規会員を勧誘すれば1人あたり数万円の報酬を得られるなどとして、ねずみ講を運営した疑い。京都や大阪などの主に大学生らを中心に約1900人から約7億1000万円を集めていた。


◎内職詐欺で逮捕

大阪府警は1月15日、内職を紹介すると偽り、登録手数料をだまし取ったなどとして、内職あっせん業「グリーンハウス」の経営者ら2人を詐欺と特定商取引法違反(不実告知)で逮捕した。新聞の折り込みチラシなどで「月収6万円以上も可能」などとうたって内職を募集し、ダイレクトメールの挨拶状や紙吹雪を作る内職をさせてノルマを設定。ノルマを達成した人に「字が汚い」などと言いがかりをつけ数千円しか支払っていなかった。05年9月以降、全国約8200人から約2億4000万円を集めていたとみられる。


◎日中食品安全協力推進に関する覚書

中国製冷凍ギョーザ中毒事件をきっかけに日中両政府が輸出入食品をめぐる安全確保に向け協議していた合意案。食の安全に関わる事故が発生した場合、原材料、残留農薬等の情報を相手国に提出すること、工場への立ち入り調査の受け入れを可能とすること、年に1回の閣僚級の会合を開くことなど。食品のほかに添加物や乳幼児のおもちゃなども対象となる。


◎宅配ビデオレンタルの苦情が増加

インターネットで注文するとDVDやCDが宅配され、返却は郵送などで行うという宅配ビデオレンタルで、「無料」「お試し」とうたっているにもかかわらず、「勝手に有料契約に自動更新された」などといった苦情が急増していることを国民生活センターが1月20日、公表した。過去5年で261件の相談があり、増加傾向にあるという。同センターは消費者には、申し込む際に契約内容の確認、クレジットカードの使用を慎重にすること、業界にはわかりやすい契約内容の画面表示などを行うよう要望している。


◎振り込め詐欺09年は6割減

09年に全国の警察が認知した振り込め詐欺件数は前年比64.2%減の7340件、被害総額は65.3%減の約95億7900万円といずれも前年のほぼ3分の1に減ったことが1月21日、警察庁のまとめでわかった。統計を取り始めた04年以降最小。被害は首都圏と東海に集中する傾向がある。同庁は官民一体となった取り締まりの効果が現れたが、新たな手口もつぎつぎ出てきており、警戒心が下がれば被害が増加に転じる恐れがあるとしている。


◎米トヨタ車、大量リコール

トヨタ自動車は1月21日米国で販売している「カローラ」や「カムリ」など8車種、計230万台のリコールを行うことを発表した。アクセルペダルが戻りにくくなる恐れがある。対象は欧州で現地生産した車で、日本で製造・販売する車については別の部品を使用しているため対象外。同26日、8車種について、米、カナダで販売を一時停止することを発表。トヨタが品質問題で大規模な販売停止等を行うのは初めて。


◎ネズミ講「アースウォーカー」返還金を被害者救済基金に

通信販売会社「アースウォーカー」によるネズミ講の被害者78人が設立者ら11人に約4200万円を返還するよう求めた訴訟で1月22日、京都地裁は違法な勧誘を行ったとして約3900万円の支払いを命じた。原告側はすでに成立した和解金や返還金で被害救済基金を作り、原告以外の全被害者の救済にあてる全国初の取り組みを進めている。


◎自殺者12年連続3万人超える

警察庁は1月26日、09年の1年間に自殺した人は前年より504人多い3万2753人(暫定値)であることを発表した。男女別では男性2万3406人(08年比575人増)、女性9347人(同71人減)。都道府県別では東京、大阪、神奈川、埼玉、愛知の順に多い。


◎充電器のマルチ商法で逮捕

大阪府警は1月27日、街頭などに設置する携帯電話の公衆充電器の販売業者「MMS」(現メディアクロス・大阪市)がマルチ商法を繰り返し、「代金の40%を支払わなければ解約できない」などとうそを言い、解約を妨げたとして、特定商取引法違反(解約妨害)などの容疑で元社長ら8人を逮捕した。07年8月まで全国約2万2000人と契約、約187億円を売り上げていた。充電器の利用料から支払われるとされていた配当はほとんど支払われていなかった。


◎インフルエンザ患者8週ぶりに増加

減少に転じていた新型インフルエンザの患者数は、1月18〜24日の定点調査で1医療機関あたり9.03人。前週より0.9人増。8週ぶりに増加に転じた。全国の推計患者数は約48万人になった。国立感染症研究所1月29日発表。




くらしのことば


リコール届出
同一型式・一定の範囲の車または特定後付装置(平成18年8月現在、チャイルドシート・タイヤ)について、構造・装置・性能などが、道路運送車両の保安基準に適合していないか、適応しなくなる恐れがある状態で、その原因が設計または製作過程にあると認められる時、改善措置の内容をあらかじめ国土交通大臣に届け出、その後、ユーザーに早期に通知し、改善措置を行うことが義務付けられている。「リコール届出」のほかに、道路運送車両の保安基準に規定されてはいないが、安全を確保するために放置できない場合におこなう「改善対策届出」、品質等を確保するために無償で自主的に行う「サービスキャンペーン」が通達によって決められている。


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